順覚寺所蔵古文書集II「天学述意」です。
写真は原書。これはまだ良い方でした。
虫食いとクセ字と旧字体に悩まされ、まずは原文の活字化にも苦労しました。
内容も天文学と仏教世界観、その他歴史上の様々がわからないと箸にも棒にもかからない。
とりわけそういう専門用語バリバリの漢文(白文)を読み下すのは死にものぐるいだった。
それでも、書き手のクセがわかってくると意外とスラスラいって、当時の天文については本当に面白かった。
須弥山を中心とした仏教的世界観を踏襲しつつ、地動説とどのように妥協していくか、当時の仏教界の苦悩が手に取るように分かった。
本当に勉強になった。
さらに言うなら、この本が出版されたのは、もう殆ど神がかり(いや、お寺の書物だから仏がかり?)的な因縁としか言いようがない。
詳しい話は言えないけれども、世の中こんなことあるのか?こんなのありか?と、本当に我が目我が耳を疑うような仰天の事実が判明したのだ。
自分の名前はどこにも載っていないけれど、これはもう自分がいなかったら出版できていなかったと思う。
普段本当に自分に自信がないのだけれど、この因縁はすごかった。
少しだけ自分の存在価値が感じられた。
では本の写真を少し紹介。

でもこういう本にしては分厚い方だと思う。
解読した最初の部分。
ここが白文のところ。行数は少ないけど現代語訳すると大量になるんだ。
これらの章は1週間くらいで解読・現代語訳した。

すごいねぇ。昔の人。
自分がWordで写した図がそのまま掲載されました。
嬉しいです。
残念ながら一般販売はしないみたいですが、歴史に足跡を残せたように思います。

それにしてもこんな難しい書物を読解できるって、やっぱりnyattoさんはただ者じゃない。
私は多分現代語訳されたものを詠んでも分からないと思います。
100年後ぐらいにnyattoさんの現代語訳を焼くす人が出てきそうですね。
仏教と天文の関係には凄く興味があるけれど、まずは仏教を理解しないと(汗)
外国人からよく仏教について質問されますが、『仏教は宗教じゃなくて哲学だから…』と言って逃げてます。
こんばんは。自己満足の記事を読んでくださってありがとうございます。
日本人は仏教徒だと思われているんでしょうか・・・??
タヌ子さんなら何でも知ってそうなんですよね。
「宗教じゃなくて哲学」というのは上手いなぁ。
なるほど〜。
古文書は御家流とか読めないので全然ダメです。
たまたまこの古文書は江戸も後期のもので
一応楷書体だったので読めたのです。
これからでもいいので、古文書学を習いたいです。